2017-06

ひびわれ壷

 仕事の関係上、さまざまな障害を持った人(特に子供)と接しており、そんな子供達の療育の大変さを訴えるご両親らと話をする機会があります。。
 時間があればで、ご両親にある絵本を待ち合いで勧めています。作者不詳、菅原裕子さん訳の『ひびわれ壷(二見書房)』という絵本です。

ひびわれ壷

 『花の種をまける親になりましょうよ。』・・・・絵本を読んでくださったご両親にそう言葉をかけています。

以下、ひびわれ壷の物語を引用します。
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 インドのある水汲み人足は2つの壺を持っていました。
 天秤棒の端にそれぞれの壺を下げ、首の後ろで天秤棒を左右にかけて、彼は水を運びます。
 その壺の一つにはひびが入っています。もう一つの完璧な壺が、小川からご主人様の家まで一滴の水もこぼさないのに、ひび割れ壷は人足が水をいっぱい入れても、ご主人さまの家に着くころには半分になっているのです。
 完璧な壺は、いつも自分を誇りに思っていました。なぜなら、彼が作られたその本来の目的をいつも達成できたから。
 ひび割れ壷はいつも自分を恥じていました。なぜなら、彼が作られたその本来の目的を、彼は半分しか達成することができなかったから。

 2年が過ぎ、すっかりみじめになっていたひび割れ壷は、ある日、川のほとりで水汲み人足に話しかけました。
「私は自分が恥ずかしい。そしてあなたにすまないと思っている。」
「なぜそんなふうに思うの? 何を恥じているの?」
水汲み人足は尋ねました。
「この2年間、私はこのひび割れのせいで、あなたのご主人さまの家まで水を半分しか運べなかった。水が漏れてしまうから、あなたがどんな努力をしても、その努力が報われることがない。私はそれがつらいんだ。」
壷は言いました。
水汲み人足はひび割れ壷を気の毒に思い、そして言いました。
「これからご主人様の家に帰る途中、道端に咲いているきれいな花を見てごらん。」

 天秤棒にぶら下げられて丘を登って行くとき、ひび割れ壷はおひさまに照らされ美しく咲き誇る道端の花に気付きました。
 花は本当に美しく、壷はちょっと元気になった気がしましたが、ご主人様の家に着くころには、また水を半分漏らしてしまった自分を恥じて、水汲み人足に謝りました。
 すると彼は言ったのです。
「道端の花に気付いたかい? そして花が君の側しか咲いていないのに気付いたかい? 僕は君からこぼれおちる水に気付いて、君が通る側に花の種をまいたんだ。そして君は毎日、僕たちが小川から帰る途中、水をまいてくれた。この2年間、僕は、ご主人様の食卓に花を欠かしたことがない。君があるがままの君じゃなかったら、ご主人さまはこの美しさで家を飾ることはできなかったんだよ。」

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