2017-10

風しんの経過

 全国に流行が拡大しつつある風しん。その予防対策としてワクチンの接種が推奨されています。

 風しんウイルスが感染してから、体内で起こる状態を図にまとめてみました。

 感染してから約1週間でウイルス血症となり、2〜3週間後に発熱や発疹等の特徴的な症状が出現します。リンパ節腫脹は発疹出現の1週間ほど前から認められます。耳介後部や頸部のリンパ節の腫脹が目立ちます。

風しんの経過

 さて、問題にしたいのは風しんウイルスの排出時期のことです。

 風しんウイルスは飛沫感染しますので、咽頭からウイルスが排出される時期は感染源となります。咽頭からウイルス排出が開始される時期は、ウイルス血症になる時期とほぼ同じです。

 図から分かるように、風しんの特徴である発疹が出現する1週間ほど前から、すでにウイルスは排出されているのです。しかも、この時期の感染者はまだ発熱しておらず、行動制限を認めません。

 すなわち、発疹が出現した患者さんを隔離したとしても、感染源対策としてはすでに手遅れで、風しんウイルスの感染対策にはならないのです。

 発症防止(ウイルス血症防止)を目的として、風しんワクチン接種が重要視されるのは、このような理由からです。
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