2017-06

アンチセンス抗CMV薬:ホミビルセン

 1998年最初のアンチセンス技術を使った医薬品が米国で認可されました。抗サイトメガロウイルス (CMV) 薬のホミビルセン Fomivirsen です。
 従来の抗CMV化学療法剤がCMV遺伝子の産物である酵素を標的とするCMV DNA合成阻害剤であるのに対して、ホミビルセンはCMV遺伝子の翻訳阻害という全く新しいメカニズムによってその効果を発揮します。

ホミビルセン
(↑ クリックで拡大)

 ホミビルセンは21塩基からなるオリゴヌクレオチド化合物です。その塩基配列は 5'-GCG TTT GCT CTT CTT CTT GCG-3' です。ただし、ホミビルセンは分解されにくいように硫黄がリン酸基部位に入ってます。この塩基配列はCMVの前初期2 ( IE-2 ) 遺伝子から転写されるmRNAと相補的になっています。
 IE-2 mRNAにホミビルセンが結合することにより、いわゆるアンチセンスメカニズムによりCMV IE蛋白の産生が抑制されます。ホミビルセンは既知のヒト遺伝子由来のmRNAとは結合せず、CMVに対してのみ選択毒性が発揮されます。
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