2017-10

初めてサイトメガロウイルス検査を担当した時(2)

 杉本裕弥君は2月10日頃までにはサイトメガロウイルス (CMV) 肺炎の危機を乗り越え、3月末には一時的に一般病棟に移ることができました。

Yuya Sugimoto

 6月になると京都大学と信州大学で国内2、3、4例目の生体肝移植が開始されました。

 その後も定期的に裕弥君のCMV検査を実施していて、CMV感染症の再発を認めることはありませんでした。しかし、杉本裕弥君の状態がだんだん悪くなっているであろうことは検体の状態から予想できました。

 1990年8月24日 (術後285日目) 移植片拒絶反応等による多臓器不全で杉本裕弥君は亡くなりました。

 残念でたまりませんでした。でも、もし1月の時点でCMV肺炎が原因で裕弥君が亡くなっていたら、2例目、3例目と続く生体肝移植は実施されなかっただろう。迅速で的確なCMV感染症診断とCMV発症予防法の確立が必要なのだと考えることにしました。

 私のCMV感染症の臨床ウイルス学的研究はこのようにして始まりました。
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