2017-05

先天性CMV感染の発生率の疑問

 2015年4月20日-24日
 国際サイトメガロウイルス(CMV/βヘルペスウイルスワークショップがオーストラリアのブリスベーンで開催されます。

 ここのセミナーで提示されるであろう資料に目がいきました(下の写真)。血清抗体陽性率(Seroprevalence)が高ければ、先天性CMV感染の率は高くなり(左側 A のグラフ)、先天性風疹症候群(右側 Bのグラフ)の発生率は低くなるというものです。

 先天性風疹症候群はワクチン接種で抗体陽性率を高めておけば、先天性風疹症候群の発生率は低くなるという、今の予防接種対策に繋がるところがあります。

 しかし、CMVの場合は抗体陽性率が高くなれば先天性CMV感染が増えてくるというAの資料は慎重に議論するところがあります。
 近年、産科・小児科関連学会において唱えられている、『日本において妊婦のCMV感染率が低下しており、妊娠中のCMV初感染によって、先天性CMV感染が増えているであろう。』という説に相反するものだからです。

 もちろん先天性CMV感染と先天性CMV感染症という重症度は考慮されていません。先天性CMV感染については1983年に Stagno らが発表したデータで、当時とは検査方法も異なります。

 今一度、本邦における先天性CMV感染の発生率を詳細に検討する必要があるかと考えています。

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