2017-05

サイトメガロウイルス (CMV) 抗体検査の原則

しばしば質問を受けるのですが、臨床の先生方にとっては判断が難しいようです。ここでCMV感染の特徴とその抗CMV抗体検査の原則を書き並べてみます。

CMV感染の特徴(潜伏感染

1. 初感染の後に潜伏感染し、既感染状態となった後にも再活性化により回帰感染となる。すなわち、CMVは終生持続感染し、一度感染すると体内から取り除くことはできない。(インフルエンザウイルスなど急性感染を起こすウイルスとは異なる。)
2. 初感染時、回帰感染時、または異なるCMV株による感染(重感染)が起こった時に抗原刺激が起こる(IgM抗体が陽性となる)。
3. 潜伏感染の時に感染症として発症することはない。また、他人や胎児に移すこともない (http://aisenkaicdc.blog.fc2.com/blog-entry-35.html)。

抗CMV抗体検査の原則

1. IgG抗体価に正常値や異常値は存在しない。IgG抗体陽性であることは感染したことを示すに過ぎない。
2. IgG抗体が上昇したことを証明するには、時間をおいて再度ペア血清として測定する必要がある。IgG抗体価が高値であることと、抗体価上昇の意味は全く異なる。
3. 補体結合反応(CF)による抗体検査は原則として推奨しない。感度・特異度に問題がある。
4. 最近のCMV抗原刺激により産生される抗体として、IgM抗体やオリゴマーIgA抗体があり、これらを検出できれば活動的なCMV感染が最近あったかを証明できる。
5. 活動的なCMV感染イコール初感染ではない。既感染となっても回帰感染や重感染による活動的CMV感染は起こる。すなわち、IgM抗体陽性は初感染の証明にはならない。
6. 感染時期(初感染時期)を推定する検査として、抗CMV IgG抗体Avidity Index 測定が試みられている(http://www.med.kobe-u.ac.jp/cmv/igg.html)。


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