2016-04

どんな所見が認められたら胎児へのサイトメガロウイルス感染の可能性を強く疑うか

 インフルエンザや感染性胃腸炎がの流行のピークが過ぎました。ぼちぼち、ブログを更新したいと思います。
 
 さて、母体がサイトメガロウイルスに感染した際に、どのような症状・所見が認められたら、胎児への感染の可能性が高くなるか? この疑問について、神戸大学産婦人科との共同研究を行いました。

 
 サイトメガロウイルス感染を示唆する所見として以下の症状・所見・検査結果について調べてみました。

1 母体の感冒症状
2 胎児超音波異常所見
3 母体血清 抗サイトメガロウイルス IgG・IgM抗体価
4 サイトメガロウイルス抗原血症(アンチジェネミア)陽性
5 IgG 抗体 avidity index 低値(初感染疑い)
6 母体血・尿・膣頸管粘液中のサイトメガロウイルスDNA陽性


 結果として多変量解析によって、

2  胎児超音波異常所見
5  IgG 抗体 avidity index 低値
6' 腟頸管粘液中サイトメガロウイルスDNA陽性(血液、尿検体ではない)


 これらの3因子が先天性サイトメガロウイルス感染の独立した予測因子として選択されました。
 
 言い換えれば、単に母体のIgM抗体が陽性であっても、胎児へのサイトメガロウイルス感染を積極的に疑う因子とはならないということです。また、臨床的検査として定期的に詳細な胎児超音波診断を実施して、胎児の状態を確認することが非常に重要だとも言えます。

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